就労Bの訪問支援特別加算|要件・記録・取得手順・収益シミュレーション

就労Bの就労Bの訪問支援特別加算の取得について解説する記事のアイキャッチ画像 就労B

就労継続支援B型において、利用者の長期欠席は「そのまま離脱」に直結する重大リスクです。こうした状況に対し、事業所が自宅訪問を行い、再利用につなげる支援を評価するのが「訪問支援特別加算」です。本記事では、訪問支援特別加算の算定要件(3ヶ月以上利用・5日連続欠席)を軸に、必要書類や取得手順、具体的な訪問内容、記録の書き方、収益シミュレーションまで、実務にそのまま使えるレベルで詳しく解説します。

訪問支援特別加算とは、一定期間通所していた利用者が連続して欠席した場合に、事業所が自宅を訪問し、生活相談や通所再開に向けた支援を行った際に算定できる加算です。

就労継続支援B型では、「通所の継続」が支援の前提となっています。しかし実務では、

・精神的不調による引きこもり
・体調悪化
・生活リズムの崩れ
・対人関係の不安

といった理由で、突然通所が止まるケースが少なくありません。

このとき、何も対応しなければそのままサービス終了につながる可能性があります。訪問支援特別加算は、こうした「離脱の初期段階」に対して介入し、利用者の生活と通所をつなぎ直すための制度です。

① 3ヶ月以上の継続利用

対象となる利用者は、直前まで3ヶ月以上継続して通所していた者に限られます。

これは、
「一定の関係性が構築されている利用者」
を前提としているためです。

新規利用者や短期間利用者には適用されません。

② 5日以上の連続欠席

次に重要なのが「5日連続欠席」という条件です。

【ポイント】
・開所日ベースでカウント
・単発欠席では対象外
・連続性が重要

この条件により、
「一時的な休み」ではなく
「通所停止リスクがある状態」
が対象になります。

③ 居宅訪問による支援の実施

電話やLINEだけでは算定不可です。

必ず以下が必要です。

・自宅への訪問
・対面での支援
・生活状況の確認
・通所再開への働きかけ

訪問支援特別加算は、支援時間に応じて単位数が分かれます。

単位数

・1時間未満:187単位/回
・1時間以上:280単位/回

回数制限

・月2回まで

つまり、無制限に算定できるわけではなく、
「必要最小限の介入」が前提となっています。

必須書類一覧

訪問支援特別加算では、書類不備による返還リスクが非常に高いです。

【必須書類】

・個別支援計画(訪問支援の記載)
・利用者・家族の同意書
・訪問支援記録
・欠席状況記録
・アセスメント記録
・関係機関連携記録

書類の入手先

・自治体(札幌市)様式
・WAM NET
・自社テンプレート

記録の具体例

【良い記録例】
「利用者Aはうつ症状悪化により5日連続欠席。自宅訪問し生活状況確認。昼夜逆転が見られたため生活リズム改善の助言を実施。次回は短時間通所から再開することで合意。」

NG記録

・「訪問実施」だけ
・「問題なし」
・「様子確認」

→ 内容が不明確で返還対象リスク大

フローチャート

3ヶ月利用確認
↓
5日連続欠席
↓
訪問支援判断
↓
個別支援計画修正
↓
同意取得   ※先に同意を取得する事
↓
訪問実施
↓
記録作成
↓
請求

実務ポイント

・事前準備が重要
・突発対応では弱い
・記録がすべて

前提条件

・対象者:月5名
・訪問回数:各2回
・単位:187単位
・地域区分:10.17円

月間収益

187単位 × 10回 × 10.17円

→ 最大で約19,000円

年間収益

約19,000円 × 12ヶ月

→ 約23万円

実務評価

・単体では小さい       ※これで儲けようとする加算ではない
・離脱防止効果が極めて大きい
・長期収益に直結

欠席時対応加算との違い

項目訪問支援特別加算欠席時対応加算
対応方法訪問必須電話可
条件5日連続欠席単発欠席可
単位高い低い
目的復帰支援状況確認

在宅系加算との違い

・訪問支援特別加算 → 再通所目的
・在宅支援加算 → 在宅作業支援

NG事例

・電話のみで算定
・訪問理由が不明確
・計画未記載
・5日未満で算定

対策

・チェックリスト運用
・事前計画記載
・記録テンプレート整備

向いている事業所

・精神障害の利用者が多い
・欠席→離脱が多い
・定着率に課題がある

向いていない事業所

・通所率が高い
・訪問対応できない
・人員に余裕がない

訪問支援特別加算は、単なる収益加算ではありません。

・通所停止の初期対応
・利用者の孤立防止
・支援継続の再接続

という極めて重要な役割を持っています。

特に今後は、

「来なくなった利用者をどう戻すか」

が事業所の評価を左右します。

この加算を適切に運用できるかどうかが、
単なる運営レベルではなく、

“支援力そのもの”

を問われるポイントになります。

タイトルとURLをコピーしました