【建設業】CCUS登録費用はいくら?実際の費用を会社規模で解説|実務担当者のための導入コスト完全ガイド

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建設キャリアアップシステム(CCUS)を導入する際、多くの会社が最初に気になるのが「登録費用はいくらかかるのか」「誰が負担するのか」という点です。本記事では、技能者登録と事業者登録それぞれの費用の考え方を整理し、実務上の判断ポイントを解説します。

CCUSとは(実務的概要)


建設キャリアアップシステム(CCUS) は、 建設技能者の資格や社会保険加入状況、 現場での就業履歴を業界統一のルールで蓄積‧ 活用する仕組みです。 実務的には「技能者のマイナンバーカード」 のような位置づけであり、 公共工事や大手ゼネコン現場での入場時に必須化が進んでいます。

なぜ費用を正確に把握する必要があるのか


CCUSの費用構造は複雑で、 企業の資本金規模や技能者の登録タイプによって大きく 変動します。 「登録料」 だけでなく 、 毎年発生する「管理者ID利用料」 や「現場利用料」 といったランニングコストを見落とすと、 想定外の経費負担につながります。 導入前に「誰が」「いつ」「いく ら」 払うのかを明確にすることで、 社内稟議や協力会社への説明がスムーズになります。

CCUSの費用は大きく分けて

🔵「初期費用」
🔵「ランニングコスト(維持費) 」

の2つがあります。 また、元請か下請かによって負担項目が異なります

技能者(職人) 一人ひとりがシステムに登録するための費用です。
2つのプランがあります。

実務判断のポイント

カード有効期間は約10年です。
後から「簡略型」⇒「詳細型」へ変更する場合、変更手数料がかかり割高になります。

有資格者や将来的にキャリアアップ助成金を活用したい場合は、
最初から「詳細型(4,900円)」を選ぶのが無難です。

会社としてシステムを利用するための「入会金」 のようなものです。 有効期間は5年で、 更新時にも同額がかかります。金額は資本金の額によって決まります。

システムの管理画面にログインするためのID料金です。 毎年発生するランニングコストですので、 注意が必要です。

■通常事業者(法人‧ 個人事業主) : 11,400円 /年‧ 1ID
■一人親方: 2,400円 /年‧ 1ID

何ID必要か? (実務的な考え方)

基本的には「1社につき1ID」あれば運用は可能です。
支店ごとに管理を分けたい場合や、 総務と現場で同時にログインして作業したい場合は複数IDが必要ですが、 中小規模であればまずは1IDでスタートし、必要に応じて追加するのがコスト節約になります。
※「現場管理者ID」  という現場ごとの入退場管理専用のIDは無料です。

これは「現場を開設‧ 登録する元請会社」 だけが負担する費用です。下請として現場に入る場合は発生しません。

       現場利用料 = 1人日あたり 10円

現場に入場した技能者数 × 日数で計算され、事後精算となります。

計算例(元請として工事を行う場合)

条件: 20人の職人が稼働する現場で、工期が50日間の場合
20人 × 50日 × 10円 = 10,000円

※同一現場で1日に複数回カードをタッチしても「1人日=10円」 です。
※元請は、このコストを見積もりの「共通仮設費」 や「現場管理費」 等に計上することを検討する必要があります。

制度上は「技能者本人」 の登録ですが、 実務上は「会社が全額負担」するケースが一般的です。 理由は以下の通りです。

  • 会社が入場させるために必要な資格証であるため(業務命令に近い) 。
  • 個人のクレジットカード払いが難しい場合が多く 、 会社が代行申請‧ 一括支払いする方がスムーズ。
  • 福利厚生や採用時のアピールポイントになる。

会社負担とした場合、 一般的には以下の科目が使用されます。

  • 技能者登録料、 事業者登録料 → 「諸会費」 または「支払手数料」
  • 管理者ID利用料 → 諸会費」 または通信費」
  • 現場利用料 → 「完成工事原価(経費)

条件: 資本金300万円、 従業員5名
方針: 全員「詳細型」 で登録、 管理者IDは1つ

2年目以降のコスト: 11,400円/年(ID利用料のみ)

条件: 資本金2,000万円、 従業員30名
方針: 詳細型登録、 管理者IDは2つ(本社‧ 営業所)

2年目以降のコスト: 22,800円/年

条件: 個人事業主として活動
方針: 自身を事業者かつ技能者として登録

2年目以降のコスト: 2,400円/年

申請方法の選択: 自社か代行か


CCUSの申請手続きは書類が多く 複雑です。 自社で行う場合は申請手数料はかかりませんが、 担当者の手間(人件費) がかかります。 行政書士などに依頼する場合、 1名あたり数千円~1万円程度の手数料が相場です。
「5名以上なら代行を検討」「総務担当がいるなら自社でトライ」 が目安です。

コスト削減のポイント


管理者IDの抑制: 安易に人数分発行せず、 共用端末で1ID運用を検討する。
助成金の活用: 人材開発支援助成金など、 CCUS登録や能力評価が要件となる助成金を活用し、 費用を回収する。
建退共との連携: 建退共の証紙電子化に移行することで、 事務コストを削減する。

Q. 下請業者の登録費用は元請が負担すべきですか?

A. 原則として、 各事業者が自社の費用を負担します。 ただし、 元請の方針としてCCUS導入を強力に推進する場合、 協力会費などで一部補助したり、 説明会を開催してサポートするケースはあります。

Q. 退職した技能者のカードはどうなりますか?

A. カードは「技能者個人」 に帰属します。 退職時は本人にカードを持たせてく ださい。 転職先の会社で「所属事業者変更」 の手続きを行えば、 同じカード‧ 同じIDを使い続けられます(再発行費用は不要です) 。

Q. 簡略型から詳細型への変更はできますか?

A. 可能ですが、 変更申請が必要となり、 追加費用(2,400円程度) と手間がかかります。 また、最初から詳細型にするのと比べて総額が少し高く なります。

スケジュールの目安


申請準備(書類集め) : 2週間~1ヶ月
審査期間: 申請から約1ヶ月~2ヶ月(混雑状況による)
カード到着: 審査完了後、 約1週間
※現場入場の直前になって慌てないよう、 3ヶ月前には着手することをお勧めします。

5年間のコスト見通し(予算化)


導入時は初期費用がかかりますが、
2年目~5年目は「管理者ID利用料(11,400円/ID) 」 のみとなります。
6年目に再度、事業者登録の更新料(初期と同額) が発生します。

導入前チェックリスト


  • 自社の資本金を確認し、 事業者登録料を把握したか
  • 登録する技能者の人数と、 プラン(簡略/詳細) を決めたか
  • 誰が管理画面を操作するか(必要なID数) を決めたか
  • 申請を自社でやるか、 外部(行政書士等) に頼むか決めたか
  • 登録にかかる費用を会社経費として稟議を通したか
  • 元請からの要請期限(いつまでにカードが必要か)  を確認したか

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