こんにちは、イーエイブル法務事務所の乙川(おとかわ)です。
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前回の記事では、
経営事項審査の具体的な流れについて、
実際のスケジュール感に基づいてお話しさせていただきました。
まだお読みでない方はこちらからどうぞ。
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https://otokawa-gyouseishoshi.com/blog/keiei-jikou-shinsa-flow-schedule/
さて、
今回の記事では「Y点」と「P点」について、
まずは基本から説明していきたいと思います。
なぜY点とP点なのかは、いくつか理由がるのですが
まずは前回の記事で触れたのでそのつながりということにします。
■経営事項審査における点数とは?
そもそもですが、
経営事項審査とは何のための審査で、申請者は何を得るのでしょうか?
あくまでも筆者の見解ですが、
・公募する公共事業に対して適正な事業者が応募できるようにするために行うもの
だと思います。
その結果、
申請者は「総合評定値」という客観的な指標を手にすることが出来ます。
客観的な指標なので全国共通です。
この総合評定値の事を「P点」と呼び、
P点を算出するための公式の一部に「Y」という要素が含まれているという関係です。
まずこれで全体像をざっくりと把握してください。
■P点とは?
P点とは何かを簡単にお伝えすると、
会社の経営状態を多角的に分析評価し、全国共通の基準で数値化したものだと言えます。
理解のポイントとしては、
・会社の経営状態を評価される
・複数項目で多角的に評価される
・全国共通の物差しになる
ということです。
ですので、
もちろん会社の経営方法を改善すれば総合評定値も上がりますし、
規模を拡大すればそれも評定値の上昇につながります。
つまり、
変動がある数値だということです。
1年7か月という有効期間もありますしね。
では肝心要のP点の公式をお伝えします。
【P点の公式】
P = 0.25X1 + 0.15X2 + 0.20Y + 0.25Z + 0.15W
特徴的なのは、
各項目に係数をかけてそれぞれの係数で重みを変えているということです。
【P点の計算式と項目】
・X1(完成工事高):25%の重み
・X2(自己資本・利益):15%の重み
・Y(経営状況):20%の重み
・Z(技術力:技術職員数+元請完成工事高):25%の重み
・W(社会性):15%の重み
これを見ると、
・X1の完成工事高
・Zの技術力
が高い割合で評価されるということが理解できると思います。
事業主であるあなたが、
ご自身の会社経営でどれだけ工事を実施してきたのかと、
従業員にどれだけ高い資格を保有する技術者を育成・採用してきたのかを重点的に評価されることです。
■Y点は何か?
Y点は「経営状況」を見る項目です。
ですので、
この点数だけは第三者機関に分析をお願いして算出してもらいます。
それが、
「経営状況分析」でしたよね?
お忘れの方は前回の記事をご覧ください。
↓
https://otokawa-gyouseishoshi.com/blog/keiei-jikou-shinsa-flow-schedule/
それではY点の中身はいったいどうなっているのはを説明いたします。
まず、
経営状況(Y)は、審査基準日(=決算日)における財務諸表に計上された数値から算出される8つの指標からなります。
経営状況を評価するY点は、その8つの指標の数値をさらにそれぞれで計算して算出した数値を合計して算出するんですが、
難しいので深追いしなくて良いです。
【Y点の構成要素】
X1 純支払利息率 ◎最重要項目
X2 負債回転期間
X3 総資本売上総利益率 〇重要項目
X4 売上高経常利益率
X5 自己資本対固定資産比率
X6 自己資本比率
X7 営業キャッシュフロー
X8 利益剰余金
見てわかるかと思いますが、上記の項目は会社の「財務状況」を見ていますよね?
それがY点なんだと思っていただければ経営者であるあたなたには十分です。
計算方法よりも「数値の目安」を理解しておいた方がよいと思います。
■Y点の点数目安とは?
経営事項審査(経審)のY点(経営状況分析)は、
8つの財務指標から算出されるという前提です。
じゃあ満点って何点なのということです。
Y点の満点は1,200点です。
全国平均は約700点とされており、
700点以上が健全な経営の目安となります。
500点以下は収益性に問題があると判断される可能性があり、
1,000点以上であれば大規模公共工事の入札において優位です。
Y点に関する詳細な目安とポイントは以下の通りです。
【Y点の点数目安】
1,000点以上(高評価) : 大規模な公共工事の受注を狙える水準。
700点以上 (標準〜優良): 平均以上であり、健全な財務状況。
500点以下 (危険) : 収益性・安全性に課題があり、入札で避けられる可能性。
我々行政書士としての本音を言うと、
Y点が500点以下のお客様ですと、
お支払いを前金で全額お願いしたいなと思ってしまいます。
もう少しY点について説明させてください。
このY点についてその構成要素を理解できれば対策方法がわかってきます。
【Y点の構成と対策】(最重要)
Y点は、
・「負債抵抗力」
・「収益性・効率性」
・「財務健全性」
・「絶対的力量」
の4項目・8指標から算出されます。
特に覚えておくとよいのは次の3つの視点と対策です。
① 最重要指標(純支払利息比率):
借入の利息は売り上げに対してどのくらい支払っていますか?
Y点への寄与度が約30%と最も高く、無駄な借入を減らし、実質的な利息負担を下げることが最優先の対策。
② 利益剰余金:
税金をたくさん支払って、キャッシュとして会社にどのくらい蓄えがありますか?
内部留保の大きさ(利益剰余金)が評価され、大きいほど高得点になる。
③ 売上高経常利益率:
会社が通常行っている業務で得た「本業の利益(営業利益)」に、
預貯金の利息や借入金の利払いなど「営業外の損益」を加減した、
会社の総合的な実力を示す利益です。
収益性を示す指標で、5.1%以上で高評価(上限)、-8.5%以下で低評価(下限)。
では、
このY点をあげることはできるのでしょうか?
答えは「できます」。
【Y点を上げるコツ】
支払利息の削減: 高金利の借入金を返済・借り換えする。
利益の最大化: 経常利益を増やし、利益剰余金を積み増す。
無駄な資産の売却: 負債を減らし、財務比率(自己資本比率など)を改善する。
これだけを読んで理解できる方ってほとんどいないです(;^_^A
そもそもこの記事を読まないですよね。
改めてY点は超ざっくり言うと…
「この会社、お金の管理ちゃんとしてる?」の点数のです。
つまり国や自治体は、
👉「この会社に工事を任せて大丈夫か?」を数字で見ています。
だから、
・借金が多すぎないか
・利益が出ているか
・無理な経営をしていないか
をチェックします。
この視点で見てみるとわかりやすくなります。
【① 支払利息の削減】→「借金の利息を減らそう」
◇ イメージ
あなたが友達からお金を借りて、
毎月おこづかいの一部を利息で取られているとします。
これ…
👉 お金がどんどん減りますよね。
会社も同じです。
ではなぜY点が上がるのか?
利息が多い会社は、
「借金頼みの経営だな…」と評価されます。
逆に、
✔ 借金が少ない
✔ 利息が少ない
と、「安定している会社だな」と見られる。
だからY点がアップします。
★ 具体的に何をする?
・金利の高い借金を返す
・低金利に借り換える
つまり…
「無駄な利息を払わない」これが一番効果的です。
【② 利益の最大化】→「ちゃんと儲けよう」
◇ イメージ
毎月のおこづかいが…
収入:5,000円
支出:4,500円
なら、
あなたの手元に500円残りますよね。
これが会社でいう「利益」ですよね。
ではなぜY点が上がる?
利益が出ている会社は、
当たり前ですが「ちゃんと稼げる会社」と評価されます。
さらに…
利益を貯めていくと、会社の“体力”が強くなる。
これがY点にプラスするのです。
★ 現実的には何をすればよいの?
・赤字を減らす
・利益を残す経営をする
つまり…
「ちゃんと黒字にする」です。できるならやってるわって感じですけどね。
【③ 無駄な資産の売却】→「使ってない物は売る」
◇ イメージ
あなたの部屋に…
・壊れたゲーム機
・使ってない道具
が山積み。
でも…
「お金はない。」
これは非効率でしょ。
会社でも、
・使ってない車
・動いてない機械
を持っていると管理コストだけかかるので資産の効率が良くないですね。
★ なぜY点が上がる?
売却すると…
✔ 現金が増える
✔ 借金を減らせる
つまり、財務がスッキリし、それによって評価がアップします。
※Y点は、登録経営状況分析機関に決算書を提出して算出されます。
以上がY点の正体でした。
理解すればなんてことはないですよね?
そして、経審対策として即効性のある対策を考えるというよりは、
そもそも論として会社の体力をどう下ていくのかを考えていかないとY点の改善には結びつきにくいということです。
■まとめ
今回の記事では、
経営状況分析によって得られるY点について、
その構成要素と対策の仕方について説明いたしました。
また、
Y点を取得した後に経営事項審査を受けて通知されるP点の求め方についてお話しし、
総合評定値が一体何を意味するのかをご理解いただけたかなと思っております。
行政書士として建設業を専門に取り扱い、
なおかつ経審を重点的にやっていきたいというのであれば、
Y点の8つの構成要素と算出方法についても理解していくのが良いかもしれません。
経営者の方であればそこまでする必要はなく、
逆にY点P点の向上改善ということを切り口に、
ご自身の会社経営の見直しということで本質的な経営基盤の強化を重視されたほうが結果として正解にたどり着けるのではないでしょうか。
【建設業に強い事務所】 イーエイブル法務事務所(2026年11月開業予定)

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▶次回予告
ということで、
次の記事では、
Y点とP点も理解できたところで、
「入札参加資格の申請」
について深堀していきます。
ぜひご一読下さい。
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