建設業許可の申請の流れと、取得後に必ず知っておくべき維持手続きとは?

初心者向けに建設業許可について、申請の流れと維持手続きを解説する記事のアイキャッチ画像 建設業許可

こんにちは、イーエイブル法務事務所の乙川(おとかわ)です。
ブログ記事をお読みいただきありがとうございます。
当事務所は建設業に特化した行政書士事務です。
建設業の許可申請を考えている事業主の方や、
これから取扱業務にしたいと考えている行政書士の方向けに記事を書いております。
皆様のお役に立てると幸いです。
当事務所へのお問い合わせは以下のリンクらかお願いいたします。

https://otokawa-gyouseishoshi.com/

前回の記事では、
建設業許可の申請に必要な書類と確認資料について詳しくお伝えいたしました。
読み逃した方はこちらをどうぞ。

https://otokawa-gyouseishoshi.com/blog/construction-license-documents-preparation-sapporo/

ここまでの記事で、建設業許可を申請するにあたり、
・要件
・書類、確信資料
をクリアする必要があることをご理解いただきました。

では、
いよいよこのあと実際に手続きに入りたいと思います。

そこで今回の記事では、
建設業許可の申請の流れについてお話ししたいと思います。
どうぞ最後までお読みください。


建設業許可の取得のためには、
大まかに次の流れで手続きを進めていきます。

流れ

【一般建設業・知事許可の場合】
1.書類準備
2.役所へ提出
3.役所での審査
4.許可取得

許可申請を行う時には、
役所に手数料を支払う必要があります。


新規・許可換え・一般特定の新規が9万円(知事)、15万円(大臣)です。
更新・業種追加は一律5万円です。
これらは北海道収入証紙(知事)または収入印紙(大臣)で納付し、
別途住民票や登記事項証明書などの書類取得費が数百〜数千円程度かかります。

【北海道 建設業許可申請の法定費用(手数料)一覧】

申請区分知事許可(北海道収入証紙)大臣許可(収入印紙)
新規・許可換え新規90,000円150,000円
般・特新規90,000円150,000円
更新50,000円50,000円
業種追加50,000円50,000円

※2026年2月時点の情報を基にしています。手数料は変更される可能性があるため、申請前に必ず確認してください。


それぞれで段階で、どのくらい時間が必要なのかを考えてみます。
メインとなるのは、

・書類の準備
・役所の審査

この2つに一番時間がかかります。

一般的には以下の日数を要すると思ってください。
・書類の準備 ⇒ 約2週間~2か月
・役所の審査 ⇒ 約1~2か月

ただしあくまでも目安なので、
お客様の個々の状況によっては書類集めが難航することもあれば、
自治体の窓口担当によっては若干対応にばらつきがあったりもします。
よって上記の期間にも幅は出てきます。

準備開始から最短で1か月ほどで許可を取得することもできますが、
できるだけ時間に余裕をもって申請するのが安心ですよね。

行政書士に依頼をするのであれば、
お早めにご相談ください。

ちなみに、筆者の事務所は北海道での建設業に特化したご相談を受け付けております。


■許可の維持について

さて、
めでたく許可が取れたとしても、それですべてが終わりというわけではございません。

車の運転免許と同じように、
建設業許可にも「更新」の手続きが必要となってきます。

しかし、
許可の取得から比べたら更新に関するルールは決して難しいものではありません。

やらなければいけないことは以下の3つだけです。
1.決算変更届  毎年
2.更新手続き  5年ごと
3.各種変更届  その都度

決算変更届については、
毎年の会社の決算を税理士さんが出して決定した後に、
建設業許可用に変更届を提出します。
会社の決算はそのままでは使えませんので、
建設業許可用にアレンジしなおす必要があります。

更新手続きについては、
許可には有効期間があり、5年と決められています。
これも行政書士に依頼しておけば、
あなたが忘れていたとしても、
時期が近付けば教えてくれるでしょう。

各種変更届については、
会社の名称や所在地、役員なども含めて、
会社に何らかの変更があったときには、
その都度届け出ます。

当たり前ですが、
更新をしないと、せっかく取得した許可は失効することになりますので注意しましょう。

許可を取得した場合は、例外なく毎年決算変更届を出さなければなりません。
この決算変更届の出し忘れが、
許可失効の原因の第一位となります!

注意すべきは、
「変更届」とう名前ではありますが、
変更のあるなしに関わらず決算後に必ず提出が必要だということです。
また、
税理士が作る会社の決算書そのものを出すわけではなく、
建設業ように組み替えた書類を提出することになります。

・毎年必ず提出
・1年間の工事実績と決算内容を報告する書類
・期限は決算終了後の4ヵ月以内

期限については、
意外とあっという間に期限が迫ってしまいます。
3月決算なら7月末まで、
個人事業主の方であれば、
12月末が決算なので4月末までとなります。

会社の決算は税理士に依頼しますが、
建設業許可の決算変更届については、
行政書士に依頼できますので頼んでおくと便利です。

決算変更届って何を出すのか(イメージ)
【行政書士が作る主な中身】

★法人の場合
・変更届出書の表紙
・変更届出書
・工事経歴書(様式第2号)
・直前3年の各事業年度における工事施工金額
・決算変更届の事業報告書
・貸借対照表(建設業様式)
・損益計算書(建設業様式)
・完成工事原価報告書
・株主資本等変動計算書
・定款の写し(変更時のみ必要)
・使用人数(変更時のみ必要)
・令3条の使用人の一覧表(変更時のみ必要)
・健康保険等の加入状況(変更時のみ必要)
・注記表
・付属明細書(資本金1億円以上、負債200億以上)
・法人事業税納税証明書
・事業報告書
・社会保険加入の確認書類

★個人事業主の場合
・変更届出書の表紙
・変更届出書
・工事経歴書(様式第2号)
・直前3年の各事業年度における工事施工金額
・使用人数(変更時のみ必要)
・健康保険等の加入状況(変更時のみ必要)
・令3条の使用人の一覧表(変更時のみ必要)
・貸借対照表(建設業様式)
・損益計算書(建設業様式)
・社会保険加入の確認書類
・個人事業税の納税証明書

ただし、
ここでちょっと注意しておきたいのは、
税理士が会社の決算を作成するのには、
通常で2~3ヶ月くらいかかることが多く、
税理士が作った書類を基に建設業の決算変更届を作ります。
実際の所要時間は1~2か月しかないということになりますね。

ですので、
決算変更届の作成は早めに取り掛かる必要があります。

決算変更届の義務を怠ると、
・行政処分(業務改善命令・営業停止・許可取消)
・逮捕、刑罰の対象になる
・取引先の信用を失う
・5年ごとの許可の更新手続きができなくなる
・「業種追加」の申請もできなくなる
・公共工事に参加できなくなる

許可の地理けしを防ぐためにも、将来の事業の拡大のためにも、
毎年忘れずに提出することが大切です。

もちろんです!

建設業許可の更新で重要なのは「赤字かどうか」ではなく、
許可の条件を満たしているかどうかをみられます。

ですので、
「赤字」だとしても決算変更届は出します。
出さねばなりません!

ただし、
赤字だとしても新規申請時に満たしていた「財産の条件」を見たいていればOK。

【財産の条件】
・直前の決算で自己資本が500万円以上
・新しい会社なら資本金が500万円以上
・500万円以上の預貯金残高証明書
のいずれかを証明できること。

もし赤字が続いて、「慢性的に」この条件を満たせなくなった場合には問題になります。
でも、
「一時的」に赤字であれば、
きちんと決算変更届を提出して、
行政に会社の状況を正直に報告することが大切です。

むしろ、
赤字だからと言って決算変更届を出さない方が、
よっぽど大問題となります。

まず、あわてる必要はありませんが、
すぐに準備を始めて適切に対応することが必要です。

・すぐに提出の準備を始める
・正直に「忘れていた」と申告する
・何年分もためている場合は、全てを提出しないと更新不可

更新の時期が近づいてから準備をし始めても、
書類の準備が間に合わない可能性があります。
ですので、
気付いたらすぐに行動することです!

許可の有効期限:5年間

・期限が切れたら新規で取得しなおす必要がある
・500万円以上の工事を請け負えなくなる
・許可の有効期限の30日前までに手続き
・最低条件:決算変更届を5年分すべて提出していること

更新手続きの時には、
決算変更届を毎年きちんと提出しているのかどうかを確認されます。
もし提出し忘れている年があると、
更新ができないため、
注意が必要です。

決算変更届とは別に、
会社に何らかの変更が生じた場合に提出すべきものが各種変更届です。

・変化があった日から決められた期間内に提出
 ⇒2週間以内 or 30日以内


・変更事項の対象
 >会社の名称
 >役員
 >経営管理責任者
 >専任技術者
 >営業所の所在地
 >資本金の額
 >その他会社に関する様々な変更が対象

変更ああったのに変更届を出さずに放置しておくと、
発覚した場合に内容によっては行政処分の可能性もあるので注意。

更新し忘れ以外でも、
建設業許可を取り消されてしまうことが合いますので、
念のため押さえておきましょう。

上記の事項に該当してしまうと、強制的に許可が取り消されてしまうばかりでなく、
欠格期間として、

「向こう5年間」

は許可を取りなおすことが禁止されてしまうので十分に注意してください。
だからこそ、
会社の責任者であるあなたは、
次に説明する義務を絶対に守らなければいけません。

【基本的義務】
1.標識(建設業の許可票)の提示義務
  ⇒全ての営業所と工事現場に提示する必要がある
2.帳簿の保存義務(5年)
  ⇒営業所ごとに帳簿を備え付け、添付書類と共に一定期間保存する
   ※その事業年度の帳簿を閉鎖した日(または工事完成日)から5年

許可票

【保存が必要な帳簿・書類の具体例】
営業所に備え付け、5年間保存が必要なのは例えば次のようなものです。

・工事台帳
・契約書・注文書
・請求書・領収書
・下請契約関係書類
・技術者配置に関する資料
・工事経歴に関する書類

👉 許可申請時に出した資料だけでなく、許可後の工事も対象です。

失効も取消についても、
必要以上に心配することはありません。

きちんとルールを理解し、
会社としてやるべきことをされていれば、
滅多なことが無い限り失効や取消なんてことにはならないでしょう。

1つ1つ丁寧にこなしていけばいいのです。
そうすれば、安心して事業を継続していくことが出来ます。

いろいろと脅かすような内容でしたが、
やるべきことをやっていらっしゃれば、
何の事もありません。

まずは建設業許可を取得したら、
・毎年忘れずに決算変更届を提出する
・5年ごとの更新手続きを怠らない
・会社に変更がったら変更届を提出する

これさえ守っていればOKですし、
多くの場合、行政しぃしに依頼しておけば、
時期になれば手続きの案内をしてくれるでしょう。

さて、
ここまでで建設業許可に関しては、
ほぼ全ての事柄について網羅できました。

でも、
本当に大切なことは、
実際に許可を取得した後、「その許可をどう活かすのか」です。

そこで必要になってくるのが、
経営事項審査という内容です。

実はこれ、
建設業許可を取った後に“次に来る壁”なんです。

ということで、
次の記事では、
「経営事項審査」
について深堀していきます。

ぜひご一読下さい。

また、
記事の内容についてお問い合わせや、
建設業許可取得についてお問い合わせは、
飛車の事務所「イーエイブル法務事務所」のホームページよりフォームにてご連絡ください。

土日祝日、夜間も柔軟に対応しております。

コメント

タイトルとURLをコピーしました